どんな仕事につくにも、不安と期待が入り混じるものです。
最初に目指した理想や夢は今どうなっていますか?
最近ちょっと人手不足が言われているIT業界のプログラマー。
プログラミングの仕事に従事していてこれが「理想」であるとか「良かった」と思うところはどのようなところでしょうか。
やはりプログラミングは、創る楽しみ・創造し甲斐です。
人の頭の中でだけ描かれたものは誰にもわかりませんが、それを表現して人様の役に立つというのは、理想であり遣り甲斐なのです。
プログラミング作業はパソコン一台あれば時間以外にコストが殆どかからないという、出資としては理想的なところにあります。
その代わり膨大なデータを自分の手で作っていき、検証していくことになります。
地道で忍耐力がいりますが、作ったプログラムを使った人が「便利になったよ」と思ってくれるところを想像してその通りになった時の喜びは格別でしょう。
ここがプログラマーの理想型です。
システムエンジニアになると、顧客と接することが多くなるので、努力した結果「ありがとう」と言ってもらえたり「やった!」と思えたりする場面が発生しやすいでしょう。ITがパソコンだけでなく一般生活の隅々にまで浸透し、公共の施設などにも利用されているので、そういったプログラム開発に取り組んだ際には「社会貢献している」という意識が否応なしに湧いてきます。
これもITならではの理想的な充実感でしょう。
例えば図書館で簡単に検索できる機能が欲しい。
そこで普通のパソコンの検索機能よりももっと本を探しやすい、本の情報を得やすいプログラムやソフトを作り出すことで、人々はもっと手軽に本を手に取ったりすることができるのです。
「便利になったね。すぐに探せるようになったね」と利用者が喜んでくれるのが、一番の喜びです。
しかし理想と現実はいつも一致するわけではありません。
必ずしも人に役立つプログラムを作る仕事がくるとは限りませんし、自分の意にそぐわないプログラムであったりするかもしれません。
またそういった状況の中でも、納期まで人手不足の中長時間労働を強いられる結果になる場合もあります。「別に残業代がその分出るからいいんだよ」と言えればよいのですが、自分のスキルが足りないための残業だったりすると、残業代を申請することが少ないという傾向にあります。
他のデスクワークよりも技術を要する分給与が高めですが、納期が近づくと家に帰れないほど忙しくなってしまったり、休暇を取りづらくてストレス解消もままならないという事態も発生します。
また、ミスが許されないということもあります。
プログラム段階でミスがあった場合、機械的なミスよりも危険な場合や、復旧が難しい場面があったりします。
これらが元で心身を壊してしまう人もいます。
しかし生活にITが浸透してきた今、多くの人の生活を守り、多くの人の楽しみや喜びを作っていることは確かです。
理想に燃えてIT業界を目指すエンジニアたちが、どうか少しでも報われるようにと願うばかりです。